ハワイ・マリーン・アニマル・レスポンス(HMAR) Hawaii Marine Animal Response: HMAR
ハワイ・マリーン・アニマル・レスポンス (HMAR)は、海洋生物の救助、対応、フィールドサポートならびに環境保全教育などを行うハワイを拠点とする海洋生物保護を目的に活動する最大の非営利団体です。
ハワイ・マリーン・アニマル・レスポンス (HMAR)は、海洋生物の救助、対応、フィールドサポート、保護を目的に環境保全教育などを行っているハワイを拠点に活動する最大の非営利団体です。ハワイの海洋保護種と海洋生態系の保全と回復に向けた実質的な行動をとることを使命としています。HMARの活動は、海岸線や地域社会で、海洋生物種を保護する重要性を人々に啓発し、HMAR使命に基づいたものです。ハワイ州の面積は、アメリカ全国土のわずか0.2%しか占めていないにもかかわらず、アメリカ絶滅危惧種リストに揚げられる動物の25%がハワイ諸島に生息していることから「世界絶滅危惧種の首都」という悲しい通称を持っています。HMARの活動は、その状況を改善するために海洋動物保護や生態系保全のために不可欠なものなのです。
活動目的
ハワイ海洋保護種と海洋生態系の保全、回復、資源管理につながる実質的な行動を行うこと。
活動内容
HMARのスタッフ、インターン、ボランティアは、オアフ島海岸線で休息しているハワイアンモンクアザラシの保護に年間何千回も対応しています。絶滅危機に瀕しているハワイアンモンクアザラシは、一頭一頭が大切であり、ボランティアは海岸にいる間、アザラシの個体識別、体調評価、怪我・病気の兆候を確認しています。また、そのアザラシが落ち着いて休息できるように境界エリアを設置し、一般の人々への働きかけを行っています。これらの活動は、ハワイ州で最も人口の多いオアフ島全域で、毎日行われています。
ハワイアンモンクアザラシの保護対応に加え、HMAR関係者は、ウミガメ、海鳥、イルカ、クジラの介入や救助も行っています。道端で傷ついている幼い海鳥や釣り糸を絡まったウミガメを助けたりするなど救助はその日その時の状況により様々です。HMARの活動は多くの海洋動物を救助できていますが、時には救助できなかった場合もあります。その場合、研究者が死因解明のために剖検し、そのデータを現場での活動に役立てています。救助と介入は、助けを必要とする海洋動物を救い、それらが直面している問題をより深く理解し、HMARや他の団体とともに問題を軽減するために必要不可欠なものです。
ボランティア
HMARボランティアは集中的なトレーニングを受けているため、ほとんどの機会は島に住んでいる人たちが対象です。しかし、旅行者もライド・アロングに参加することで、HMAR活動をより深く理解することができます。
ボランティア活動
HMARでは、オアフ島にお住まいの18歳以上の方を対象に、6つのボランティアプログラムがあります。最も人気のあるプログラムは、“フィールドサポート&アウトリーチ(FSO)プログラム”です。このプログラムでは、オアフ島のハワイアンモンクアザラシに対応し、周辺環境の整備、動物の識別、一般市民へのアウトリーチを行います。また、FSOプログラム以外にも、ダイビングによる海洋ゴミの除去、学校教室での生徒への教育、海洋生物ホットラインでの対応などのボランティア活動があります。オアフ島の保護対象海洋生物に最大限の影響を与え、すべてのプログラムを通して相乗効果を上げていきます。
詳細と申し込みは以下を参照ください。(英語)
ライド-アロング(Ride-Alongs)
オアフ島訪問者で、HMARの活動をより深く理解したい方には、“ライド-アロング (Ride-Alongs)” プログラムへの参加がおすすめです。”ライド-アロング”は、HMARスタッフと一緒に4時間、この組織と活動について学ぶことができます。HMARの活動は多岐にわたるため”ライド-アロング”の作業は様々です。ハワイアンモンクアザラシの識別体験や、コアホウドリの集団営巣地を観察する体験、ウミガメを救出するものもあります。このプログラムへの参加には寄付金のご提供が必要となります。
詳細と参加申し込みは以下を参照ください。(英語)
沿革
- 2016
- HMAR設立、モンクシール保護対応と州全体の海洋野生生物ホットライン運営をスタート
- 2017
- ウミガメ救出活動を開始
- 2018
- 海鳥のレスキュー、モニタリング、アウトリーチを開始
- 2019
- NOAAとの海洋ゴミプログラム、鰭脚類・鯨類座礁協定を開始
- 2020
- 海鳥生息地保全に着手
- 2022
- ウミガメ営巣の沖合島嶼調査を開始